「愛宕山カモシカ・2018年」
「六平」

 愛宕山周辺のカモシカは、2006年に「ヨノジ」から誕生したオスカモシカの「ロク」が長く姿をみせていた。誕生した時に伐開地となっていた場所は雑木林が生育し、背丈を越えるまでになっている。

脇野沢川の河口も改修工事によって広くなり、新しい橋もかかり、民家が密集していた当時の面影を残していない。母親のヨノジも姿を消し、2007年生まれの妹の「ナナ」も姿を見せなくなった。

ロクは父親になる「六平」と愛宕山でナワバリ争いのバトルをやって、父親の六平が奥山に退いて、世代交代する格好でロクが愛宕山周辺をナワバリとした。そのロクは2017年3月以降、姿を消し、消息がわからなくなっている。
右前脚を骨折したまま不自由に歩いていたのだが、情報がとれない。

「N-18」


 2017年12月17日、我家の芝生の新雪に真新しいカモシカの足跡があった。ロクの特徴である右前脚の不自由な足跡ではなかったが、愛宕山に向かっていたので追跡した。

頂上に上り、海側斜面を見下ろすがカモシカの姿がなく、海岸に下りて斜面を見上げた。薮のなかに1頭のカモシカがこちらを注視していた。双眼鏡で顔を確認して驚いた。

ロクの父親になる六平とそっくりなカモシカだった。年齢は15才を過ぎている。少し警戒していたが、こちらが下にいるためか、ほとんど動かず、ひたすらこちらを見つめていた。

六平に似ている所から名前を「小六」とした。六平の子どもの可能性が高いというところから決めた。その後、小六とは中学校背後の伐開地下で観察し、厳冬期の前にも愛宕山で出くわしたが、その後は観察がなかった。

「Su小六」

 2017年12月17日、我家の芝生の新雪に真新しいカモシカの足跡があった。ロクの特徴である右前脚の不自由な足跡ではなかったが、愛宕山に向かっていたので追跡した。頂上に上り、海側斜面を見下ろすがカモシカの姿がなく、海岸に下りて斜面を見上げた。

薮のなかに1頭のカモシカがこちらを注視していた。双眼鏡で顔を確認して驚いた。ロクの父親になる六平とそっくりなカモシカだった。年齢は15才を過ぎている。少し警戒していたが、こちらが下にいるためか、ほとんど動かず、ひたすらこちらを見つめていた。

六平に似ている所から名前を「小六」とした。六平の子どもの可能性が高いというところから決めた。その後、小六とは中学校背後の伐開地下で観察し、厳冬期の前にも愛宕山で出くわしたが、その後は観察がなかった。

 2018年4月29日、GWの常連が早朝散歩中に愛宕山でカモシカを見つけて、スマホで撮影して帰ってきた。愛宕山に出かけると山頂で1頭の若いカモシカが反芻していた。3才程度の若いカモシカで、斜面を下って、満開の桜をかいくぐるように海岸広場方向に走り去った。その日の午後、愛宕山の岬にもう1頭のカモシカがいた。

一瞬、小六の死亡は間違いだったのかと思ったほど小六に似た老齢のオスカモシカだった。小六の兄か弟かもしれない。 2018年春、愛宕山に2頭のカモシカが姿をみせたことになる。小六に似るオスカモシカは「su小六」(すごろく)とし、若いメスカモシカには「N-18」(エヌ、エイティーン)と名前をつけた。

ロクが消え、そして小六が他界した愛宕山で新しいカモシカ物語がはじまる予感がしてきた。


いそやまたかゆき

2018.05